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2019年8月 4日 (日)

ひとつむぎの手

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著者は慈恵医科大卒業の沖縄出身医師である。主人公、平良祐介は大学病院、心臓外科助手である。患者治療の日常と上司教授の論文改ざんにまつわる事件がテーマである。「ひとつむぎの手」とは生命の中心となる心臓の病を手術で治癒して、人のつながりを紡ぐという医療手段を意する。

心臓病の治療は内科系の循環器内科か、外科系の心臓外科かの選択を迫られる時がある。その対立、非常に興味あった。また研修医3人の指導状況と論文改ざん事件の解明がこのテーマを面白くしている。

患者の終末の記述やせっぱ詰った治療選択には極大の感動を覚える。解離性大動脈瘤の手術かいなく臨終を迎える患者、14歳女児の横紋筋肉腫が急変して蘇生する状況、高齢の糖尿病患者で冠動脈梗塞治療を外科バイパス術にするか内科カテーテルにするかの選択は興奮する。

医師たちの出世願望とそれを阻止するいやがらせ事件も面白かった。

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